お客様の声 ハロー斉吉セット

2025.07.02

2025年7月|須川から

早朝から、きれいな色の登山スタイルの人たちが次々に栗駒山へ登っていった。

午後3時過ぎすっかり静かになった登山口が見え、

目の前に大日岩が迫って見える部屋にいる。

気仙沼から一時間で岩手県一関駅前に着くと、

そこからガタガタ ゴトゴトと走る古いバスに1時間半ゆられる、

いくつもいくつも細くて大きく曲がる上り坂。

きっと別世界へ行くんだべがという匂いがする。

麓から続くぶなの原生林が途切れたころ、標高1126mの須川高原温泉に着いた

須川の青い色の温泉が川となって流れている。

昔大爆発した火口のそばから毎分6000リットル硫化水素を含む明ばん緑ばん泉

しかもPH2.2の強酸性のお湯が湧き出している。

宿には昭和の初め 強力(ごうりき)を頼んで味噌や米 布団も背負って、

このお湯に、吹き出す火山の蒸気を浴びるために、

歩いてここまで来ていた人たちの写真がある。

子供もいる、ここの蒸気を浴びせるため背負って登ったんだろうか、

当時いったい何時間かかったのだろうか。

東北大学の医学部はここに50年もの間4つの医局をおいて診療所があったそうだ。

 

亡くなった父は50代のころから毎年ここに一か月ほど滞在した。

「和枝 たのむよ」

会社を留守にするということだ。

当時はそんなものかと思っていたけれど

近頃、私の周りで温泉に一か月なんて聞いたことはない

 

仕事しかしない父がよく、ここの高山植物のことや

雲海の下に見える早池峰山や夕日の鳥海山の話をしたから耳に残っている。

今更、これが夕日の鳥海山かと美しく感慨深い

 

当時気仙沼から、それは大勢の人が須川に上ってきていたと

宿の支配人さんから様々な話を聞く、かけがえのない宿だと、しみじみありがたい

 

「さて家に帰ると、和枝おばあさん昨日は「私きょうもがんばってみる!!」をしなかったね

毎朝ルーチンで、5歳さんと向き合ってする掛け声をしなかったと言われた

さぁお休みは終わりっ明日から、また力いれるよーっ

               

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