お客様の声 ハロー斉吉セット

2025.08.05

かつお溜め釣り漁伝来350年①

生鮮かつおの水揚げ量28年連続日本一の気仙沼ですが、なんと、今年は「かつお溜め釣り漁伝来350年」という節目の年なのだそうです。

このことを知ったのは、社内の ※「チームなにひろ」のミーティングでかつおの話題が出た時でした。

そんな記念の年なのに、私はこの事を今までまったく知らなかったことに驚きつつ、

「溜め釣り」とは何か、

どこから「伝来」したのか

などの疑問が湧き、かつおに対する関心が一気に高まりました。

そのことで「かつお溜め釣り漁伝来350年」にアンテナを立てていたところ、

「みんなの笑顔プロジェクトin気仙沼魚市場」というイベントの情報が目に入ってきました。

水揚げされたかつおを、見て、学んで、食べて、様々な体験をしながらその場面をカメラで撮影するという企画です。

以前からずっと見てみたいと思っていた水揚げ風景を撮影できるチャンスに胸を躍らせて早速参加申し込みをしました。

ところが今年は黒潮の流れの影響で、かつおのまとまった水揚げが例年より大幅に遅れており、イベント当日も水揚げがあるかどうかわからない状況でした。

それでも願いを込めて早朝の魚市場へ向かうと、幸運にもかつお船が入港していたのです!

今回は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社さんが参加者一人一人に立派な一眼カメラをお貸し下さったので、本格的な写真を思う存分撮ることができました。

一番印象に残ったのは、かつおが網ではなく、漁師さんの手によって一匹ずつ手渡しで水揚げされていたことでした。

大量の魚を扱う現場でこんなに丁寧に扱われていることに驚くと同時に、漁師さん達の魚への想いが伝わってくる場面でした。

(望遠がうまく出来ず、大事な手渡しの水揚げシーンの写真を掲載できずにすみません。)

さて、当初の疑問の「溜め釣り」とは何か、「どこから伝来したのか」とうい疑問は、撮影後のかつおの講習会で学ぶことができました。

溜め釣りとは、かつお一本釣りの事だったのです。生きたいわしを撒き餌にし、

かつおをおびき寄せて(かつおを溜めて)疑似餌を使って一本釣りをします。

溜め釣り漁は350年前、紀州の三輪崎から気仙沼の唐桑に伝来し、それにより漁獲量が飛躍的に伸びたとのことです。

また最新の漁法では、船の先端にある散水機で水面を躍らせ、いわしが泳いでいるように見せる工夫がされていることなど、

漁の歴史と進化について深く学ぶ事ができました。

(かつお溜め釣り漁伝来については後日地元新聞の連載を掲載いたします。)

 

仙台出身の私は実は元々かつおがあまり好きではありませんでした。

しかし、気仙沼に住み始めてから手に入るかつおはどれも本当に新鮮で全く臭みが無く、

玉ねぎ等の新しい薬味も覚えたこともあり、いつの間にかかつおファンになっていました。

かつおの勉強会の後の試食会では、気仙沼リアス調理製菓専門学校の校長先生による

カツオのタタキ、うま味がぎゅっと詰まった中落ちの炊き込みご飯、そして出しのきいたあら汁をいただきましたが、

今回水揚げが心配されていた初物のかつおだけに、新鮮さと特別感も相まって、一層美味しくいただくことができました。

温暖化や海流の影響で、不漁であったり、今まで獲れなかった種類の魚が揚がったりという話は聞く事がありますが、

今回は自分の目で見て、話を聞いて、味わい、カメラを通して記録したことで、より一層気仙沼の魅力を感じ、

漁師さん達への敬意や、普段食べている魚への探求心が深まる一日となりました。

(株)斉吉商店 柳田理恵

 

※「チームなにひろ」は、「何かを拾うミーティング」という意味で、

斉吉や自分たちにっとって大切な気づきを共有し、それを商品やお客様の喜びにつなげる事を目指しています。

               

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