2025.12.05
2025年12月|いちばん欲しいと思ったこと
もう少しで15年にも前になるけれど
東日本大震災で、何もなくても命が助かったから、
こんなありがたいことはない、すべてオッケーだと思ったのに
2~3日は空かなかったお腹がすいてきた。
10日くらいたつと、みんなにお腹いっぱいご飯を食べさせたいと、すごく願っていて、
何日か後、白いご飯をいっぱい炊いて、
おかずはインスタントラーメンを作って鍋のままという食卓をようやくかなえられた、
あの時の幸せをいつも思い出す。
しばらくして
少しずつ気仙沼の外から支援でお客さんが来てくださるようになったら、
なんとかご飯を出したいと思っていた。
コンビニも食堂もなかったからはもちろんだけれども、
遠い気仙沼、しかもこんな状況の中来てくださっているのに、
出す魚がないことがいちばん残念でならない
魚でなくてもいいから何かあったかいご飯を。
どんなにかんたんなものでもいいから準備して、食べていただけないかと
毎日願っていた気持ちをはっきりと思い出す。
ご飯をだす。食卓に集まっている。ほんのり笑顔で食べている顔が見られる。
そんなことがいちばん欲しいと思ったことです。
だから 斉吉ではこの思いを短い文にして、さまざまなところへ書いています。
『なにごともなく、
食卓に集まって
ご飯を食べること。
あたりまえの毎日のこと。
私たちが思うしあわせは
そうゆうことだと思います。』













