2025.11.14
【北海道・恵庭市】ファーマーズファクトリーさんへ伺って来ました。
私がファーマーズファクトリーさんを知るきっかけになった商品が、「パセリケーゼ」という商品でした。ファーマーズファクトリーさんの商品は百貨店などではなく、札幌市内の割と個人商店のようなお店だったり、高質な食品のセレクトショップでよくお見かけしていました。
そして、以前斉吉で販売していた「ケイク」という商品に近しい形をしていたこともあり、実はそのフォルムにも興味をそそられました。購入して頂いてみると、豚肉の味もしっかり感じられながら、すっきりとしたジューシーな味わいで、後味までよく頂けました。パセリケーゼは、自分で好きな厚さにカットできる所もおすすめポイント。
その後ソーセージやウィンナーも頂きましたが、どれも美味しくて。
更にとても小さな声で言いますが、実はパセリケーゼはファーマーズファクトリーさんの通販サイトでも掲載のない、隠れた逸品です。あの時運よく購入でき、今回の斉吉通販でのお取り組みに繋がった事を、とても嬉しく思っているのです。
ファーマーズファクトリーさんの本社工場へ
念願叶い北海道恵庭市にあるファーマーズファクトリーさんの本社工場と、厚真町にある希望農場に伺わせて頂きました。是非ご覧ください。
(左:田中さん 左:上村さん)
(右:取締役 前田さん)
一般的なソーセージ・ウィンナーは科学調味料や保存料を使用する商品がほとんどの中、ファーマーズファクトリーさんの商品は、なぜ発色剤・結着剤・保存料を一切使用せず、且つ美味しく作ることができるのか。
私たちが最も伺いたかった点に対してのお答えが「先ずは鮮度の良さです」という事でした。これまでウインナーやハムにおいて「鮮度の良さ」という言葉が結び付くことがなかったので少し驚きました。
農場から工場までの移動距離を始め、輸送の仕組み、加工時のスケジューリング等、全ては鮮度の良さを守るためのものというお話も伺えました。
新鮮な放牧豚、自然海塩、和三盆、香辛料だけを使用し、素材の味を活かした商品づくりです。
(右:工場を案内頂いた田中さん)
ただ、伺っていくとやはり鮮度の良さだけではなく、生地を練る時間、スモークの時間(スモークする商品については防腐剤を使用していない桜のチップを使っているそう)、調理温度の設定等、職人さんの長年の技術技術も詰まった商品です。
放牧豚・希望農場へ
とても有難いことに、前田さんのアテンドで希望農場にもご案内頂きました。ファーマーズファクトリーさんの商品の美味しさの大きな特徴である、放牧豚を飼育されている農場です。
道中にも北海道らしい景色が広がっています。
工場から車で1時間程、厚真町に希望農場があります。
農場に到着し、前田さんが早速放牧豚を見せて下さいました。
お部屋を覗いてみると、「わ~沢山いる!」と思ったのも束の間で
一斉にこちらに向かって全力疾走してきました!
「豚ってこんな速さで走るんだっけ?!」という様なそれはもう物凄い速さで。元気いっぱいな豚達です!
何だか人懐っこい様子で、初めての私たちが来たことにもびっくりしたでしょうし、前田さんのお顔が見えて嬉しくて走ってきた感じもしました。
うわ~っと走ってきた豚もいれば、木屑に埋もれて、気持ち良さそうにぬくぬく温まったり
ごろんと横になったり。
屋根のある部分のお部屋には全体にバイオベットと呼ばれる発酵床が敷かれ、ふかふかな足場。足への負担も少なく、通年を通して心地よく過ごせます。冬は埋まって暖をとり、逆に夏場の気温の高い日には涼む場所にもなっているそう。
また、この発酵床は定期的に入れ替えられ、使った後は機械で攪拌し更に発酵させ、堆肥として近隣の農場へ有機肥料として使われて循環されています。
この希望農場で赤ちゃんの頃から生活する豚達は、生まれから30日間にのみ、国で決められている抗生物質とワクチンの接種のみを行い、その後、生後約90日を目安に放牧地で暮らします。定期的に獣医さんの検査受けながら、抗生物質不使用で育ちます。食べるものはNon-GMO穀物(非遺伝子組換え)、大豆かすや、厚真町の飼料米や国産の魚かすを与えられています。
前田さんが「こちらにもどうぞ。」と仰いまして、私たちを更に奥地にと案内して下さいました。人懐っこい豚達も、前田さんの後をみんな揃ってぞろぞろついて来てくれます。
牧場の奥地には、こんなに広大な農場がありました・・・!
緩やかな山の様になっており、好きなように上ったり下ったり。
この、穴がポコポコ空いている所。ここには元々木が生えていた場所ですが、豚達が木の根元をどんどん掘っていき最終的にこの様な形になったそうです。
広大な放牧地で、365日日光を浴びながら新鮮な空気の中で過ごします。
北海道なのでもちろん雪の積もる期間も多いですが、そんな時も沢山走り回って、ストレスなくゆったりのびのびと暮らします。
豚が健やかに育つためにはどうしたら良いか考えた結果、太陽の光を浴びながら野山を走り回る放牧飼育に辿り着いたそうです。
私たちが思っていたよりもずっと広い農場で、時にくすっと笑ってしまう程気持ちよさそうな表情で暮らす放牧豚の暮らしがありました。
ファーマーズファクトリーさんの商品づくりに対する考え方は、私たち斉吉が商品づくりで大切にしている「良い材料を活かす」という考え方にリンクするお話も沢山あり、今回工場や牧場でお話していく中で改めて、自分たちが大切にする考え方をより一層大事に温め続けたいような気持ちになりました。素材を大切にし、素材を活かすような食卓の輪を、私たちなりに広げていけたらと思います。 (森尾かなえ)













